長年中華トライクに乗っていると『リアフェンダーステーが折れる』というのはよくある事。しかしもちろん純正部品などありませんし、ポン付けできる互換品などもなかなか見つからず。市販のバイクのように簡単に修理はできません。

結局いつもの如く「使えそうな部品を見つけて、自作加工」になるわけです。このへんは中国製トライク乗りの宿命です。

リアフェンダーステー折れ

リアフェンダーステー

サイクルフェンダーと呼ばれたりするタイプのリアフェンダー。この部分は走行中にずーっと振動しているため、金属疲労でヒビが入ったり折れたりします。私も約10年の間で何度か折れ、その都度補強したり溶接したりで対応してきました。

いい加減補修も限界なので、右リアは3年ほど前に丸ごと加工交換しているのですが、当時は写真など撮っていなかったので記事にはできず…。先日めでたく(?)左側が折れてフッ飛びましたので、使用した部品と加工写真なども交えて垂れ流したいと思います。

同様のトラブルで困っている中華トライク乗り仲間のため、寸法なども記載しておきます。参考になれば幸いです。

リアフェンダーステー加工・取り付け

リアフェンダーステー寸法

今回交換したリアフェンダーステー。この部分がおおむね260mmのタイプです。

同じものが見つかれば良いのですが、Amazonでも楽天市場でも発見する事ができませんでした。

そのため、こちらの商品を購入。

注)執筆時点でyahooショッピングでの取り扱いはありませんでした。

中華トライク乗りならば一度は耳にした事がある『アイスベアー』さんの製品。スクータータイプのトライクに使用されているもので、参考タイヤサイズは205/50-10。私のトライクは14インチタイヤですのでもちろん寸法は合いません。

しかし細かい部分までしっかり防振処理されており、かなりクオリティの高い製品ですよ。

カット部分

現在のフェンダーステーと寸法を合わせるために赤線の四ヵ所をカットします。

なおさきほど260mmだった部分、こちらの製品は210mmしかありません。ここの差はリアホーシングに取り付ける部分で調整しましょう。

そのために…

長ナットとキャップボルト

これを用意しました。『長ナット』『キャップボルト』です。長ナットの寸法は16x60(材質はユニクロ)。キャップボルトはM8の100mm(材質はステンレス)。

キャップボルトではなく通常の六角ボルトでも可能ですが、頭を小さくするためにキャップボルトとワッシャーを使用しました。

これらを使って…

固定解説

このように固定します。

ホーシングを挟む部分のプレートは『下側が貫通』『上側がネジ溝あり』になっているので、もともとの下側プレートはそのまま。それを新しく購入したフェンダーステーの下側プレートで挟み、長ナットを間に咬ませてキャップボルトで上から下まで締めています。

ネジが効いているのは一番上だけです。

言葉で書くとちょっとわかりづらいですね…(汗)

長ナットの両端に薄いゴムワッシャーを入れて振動を吸収させるのも効果的ですが、ゴムワッシャーが劣化するとガタつくので注意して下さい。私は今は入れていません。

これでフェンダーステー部分は完了。続いてフェンダーの加工になります。

リアフェンダー加工・取り付け

壊れたリアフェンダー

折れた後にそのままリアタイヤで轢いたため、フェンダーもボロボロ。テールランプ関係は万一の場合に備えてプラスチック製ではなく鋳物の製品を使用していたので無事でした。

今回はリアフェンダーも新品に交換します。

購入したのはこちら。

『ai-NET』さんのリアフェンダー。これは現在付いている物と同じサイズです。

ただしフェンダーステーを変えていますので、やはり加工が必要になります。加工するのは二ヵ所。取り付けネジ部分と、フェンダーステーが通る穴の部分です。

フェンダー穴ふかし

アイスベアーさんから購入したフェンダーステーは幅が広いので、赤矢印の部分を広げてあります。なんか処理が汚いですがそこは見ないで下さい(笑)

フェンダーへの取り付けネジ部分は、タイヤ幅やオフセットの違いで大きく変わってきます。私の場合はココに穴を開ける必要がありました。

新たな固定位置

アイスベアーさんのフェンダーは、固定ボルト部分に防振ゴムブッシュが使われています。これがとても優秀なので穴の大きさを合わせて流用しました。

前後の2本でしか固定されていませんが、しっかり取り付ければ問題ありません。最初から開いている左右の穴はそのままです。

私はリアフェンダー上にウインカーとテールランプを加工取付しているので、そちらも取り付けましょう。今回はリアフェンダーステー交換の話なので詳しい加工方法は書きませんが、市販のウインカーパーツを使っています。

もし同様にリアフェンダー上に灯火類を取り付けている方は、ここでいったんカプラーを挟んでおく事を強くオススメします。

カプラー

こうしておけば万が一フェンダーがフッ飛んでもカプラーで切れてくれるので安全ですし、後から修理する場合も楽。日常のメンテナンスでも楽になります。

カプラーを挟まずに配線していると事故の際にどこでちぎれるかわかりませんし、フェンダーは折れたけど配線が繋がったまま…という危険な状態になったりします。

トライクのリアフェンダーステー折れ・交換修理

完成

これにて完成。まだ塗装していないので左側だけ艶々ブラックのままです(笑)

今回と同じ加工方法で3年前に交換した右側は全くガタが来ることなくしっかりしています。どうやら長ナットで繋いでいる部分が適度に振動を吸収してくれるので、フェンダーステー自体に余計な負担がかからないようです。

リアフェンダーはその下をタイヤが高速回転しているため、ステーが折れると元気よく吹っ飛んでいく事もあり…非常に危険なトラブルです。重大な事故に繋がったり、場合によっては後続車に迷惑をかける事もあります。

私は過去に二度『走行中にリアフェンダーステーが折れる』というのを経験していますが、幸い他人に迷惑をかける事なく済みました。しかしたまたま運が良かっただけです。

中華トライクという、あまり人に理解してもらえない乗り物に乗っている以上、周囲に迷惑をかけるような事は避けたいものですな。

変人として生きるには普通の人以上にマナーが大事ですから…(笑)

今回使用した商品はこちら

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