中華トライクやバギーにはありがちな『左リアタイヤがガタガタする』『左リアハブを止めるナットが緩む』というトラブル。これはぶっちゃけ持病みたいなもので、対処法としては定期的に増し締めするしかないわけです。うちも2~3ヵ月に1回のペースでやっとります。
…というわけで、今日も増し締め。
そんな事をやりながら15年近く中華トライクに乗っている変人の作業日記でございます。
左リア(ハブ・ナット)が緩む理由
いつものように左リアタイヤ外し。
ちなみに、
なぜトライク(バギー)は左リアが緩む?
の理由は、
左右共に正ネジを使われているから。
タイヤの回転方向の関係上、右は正ネジ、左は逆ネジになっていないと走っているうちに徐々に緩むのですよ。
たとえキャッスルナットで割りピンを入れていようとも、微妙な緩みからハブ・ワッシャー・ナットが擦れて摩耗し、いつの間にやらガタガタに。
どのくらいの頻度で増し締めが必要かは車両や構造によって異なりますが、私が現在乗っているビラーゴコピー車(LIFAN250)トライクは2~3ヵ月に1回。これの前に乗っていたフュージョン(の偽物)トライクは年に1回程度(2年ちょいしか乗っていないので2回しか締めていない)。
そういや3年くらい乗っていた50ccバギー(DINLI製)は緩んだという記憶がまったく無いなぁ。どんな構造だったっけ…。
左リア・増し締め
てなわけで2~3ヵ月に1回の頻度で13年乗っているので、この車両だけで50回くらい増し締めしているわけです。
しかし気分的にはもう300回くらいやらされている気がしますな。
左リアのアクスルシャフトからハブを抜いたところ。
もともとのキャッスルナットはもっと薄いタイプで、ハブとの間に3mm厚ワッシャーが挟まれていたのですが、キャッスルナットの高さを増してワッシャー抜きに変更しています。表面はサビても大丈夫。
増し締めはリア周りの定期点検も兼ねているので、ハブやベアリングの調子もチェック。とくに問題もないし、今日も普通に増し締めだけで終わりですな。
しかしこの締め具合がこれまた微妙なのよね。
緩けりゃあっちゅー間にガタガタしてくるし、締めすぎるとあちこちに負担をかけて最悪デフがお釈迦に。
トルクレンチで〇〇N・mとか言えりゃ良いのでしょうが、ずーっと手の感覚でやっているのでどのくらいかはわからんです。
そういえば昔から、
「自動車用タイヤをトライクに使いたいが、オフセット(アウトセット)の関係で車幅が狭くなりすぎる」
「自動車用タイヤをトライクに使いたいが、PCDが合わない」
という相談をいただく事が多くて。
どちらも『ホイールスペーサーで解決じゃよ!』と答えていますが、ちょうど写真が撮りやすい状況なので・・・参考までにうちの中華トライクに使っているホイールスペーサーをご紹介。
厚みは70mm、PCDは[110mm]→[110mm]or[114mm]の可変式で、自動車同様ナットでタイヤを止める形式。
ここで注意点が1個。
バギーや小型中華トライクの場合、『ナットではなく、テーパーボルト(ホイールボルト)で固定する』ってタイプがけっこうあるじゃないですか。
こういうヤツ。
ハブに直接ならば良いのですが、ホイールスペーサーが使われている車両の場合、テーパーボルトを使うためにホイールスペーサー側がメスネジになっている事が多々あるわけです。
(うちのLIFAN250トライクも最初はその形式)
これ、激しくオススメしません
中華トライクに使用されるホイールスペーサーはアルミ製にヘリサート(ねじインサート)でテーパーボルトを止めています。これがめちゃめちゃナメやすくフケやすいという(泣)
250ccクラス以上の中華トライクで、アルミスペーサーにボルト止めのリアタイヤは要注意ですぞ。
左リア増し締め・あとがき
作業終了後の写真、撮り忘れちった…。
先日、我が家のLIFAN250トライクの自賠責保険が更新時期となり、ついに13年目に突入。
納車即廃車も珍しくない中華トライク。1年乗れりゃ御の字、3年乗れりゃ快挙・・・のはずが、数々のトラブルや不具合を乗り越えてずいぶん長く添い遂げてしまったもんです。
このまま行ったら、わしが死ぬまで乗れるんじゃなかろうかと。
「日本で最も長く、1台の中華トライクに乗り続けた人間」を自負しているのですが、いかがなもんですかねぇ。